#42 言葉を濁すと関係も濁る

遠回しに言えば言うほど、相手のためじゃなくて“自分を守るため”に聞こえる。
やりたくないことをあれこれ理由つけて隠すより、「やりたくない」と素直に言われたほうが、よっぽど清々しい。

もちろん、思ったことをそのまま投げる必要はない。
相手が傷つく可能性があるなら、伝わる形に整えればいい。
柔らかく伝えることと、ぼかして逃げることは別物だ。

こちらが丁寧に言葉を選べば、相手は“気を使ってくれている”と受け取ってくれる。
でも、どれだけ気を使って伝えても文句を言ってくる相手は、そもそもこちらを理解する気がない。
そこまでの関係だった、ただそれだけの話。
無理に取り繕う必要もないし、しがみつく価値もない。

本音をごまかすと、自分の気持ちも関係も曇る。
だからこそ、正直さに少しだけ思いやりを添えるのが、いちばん楽に生きられる形だと思う。

遠回しにせず、でも刺さない。
その距離感が心地よい関係をつくる。