お散歩が好き。
最近は、昼間に出かけると、あたたかい日差しと心地いい風が気持ちよくて、ついふらっと外へ出たくなります。お気に入りの散歩コースは、ちょっとした穴場。ひらけた景色の中で、自然のいろんな姿が見られるのに、人通りはほとんどなくて。ベンチに座ってぼーっとできる、その時間がとても好き。
家々が連なる道の散歩も、楽しいには楽しい。お庭に咲いた花や畑を見たり、個性的な外観のおうちを見たり。でも、もちろんおうちの方が出入りされますし、他人のおうちをじっと見るのも気が引けたりして、好奇心いっぱいな自分にとっては、ちょっと気を使いすぎてしまうし嫌な気持ちにさせる可能性もゼロではない。
その点、自然の中を歩くお気に入りのコースは、気兼ねなくて楽しい。きつねが歩いていたり、カラス水浴びしていたり、魚がはねていたり、季節ごとに咲く花に気づいたり。てんとう虫を見つけてうれしくなったり、「なんでこんなところにゴミがあるんだろう?」って勝手にストーリーを想像してみたり。
ベンチに座って目を閉じると風が肌をなでて、髪が耳の後ろをくすぐって思わず手で払ったら、小さな虫を…あ、ごめんね。。目を開け見上げると雲一つない青天が広がっていて、山々もすこしずつ緑が濃くなってきたななんて思ったり。
上を見ても、下を見ても、何かしら楽しい。自然の中もけっこう情報量は多いけれど、人間社会のそれとはちょっと質が違う気がする。ぜんぜん疲れない。むしろ心が落ち着く感じ。……なんなんでしょうね、この感覚。