#60 最近読んだ本 ― 『本屋さんのダイアナ』

本屋さんのダイアナ
著:柚木 麻子

とても良い本だった。

物語は、二人の女の子が幼少期から大人になるまでの成長を描いている。

一冊の本をきっかけに心が近づく二人。
育った環境も性格もまったく違う。

お互いに憧れを抱きながらも、
ある出来事をきっかけに離れてしまう。

それぞれの場所で悩み、葛藤しながら、
自分の生き方を模索し乗り越えていく。

そして最後に、
出会いのきっかけだった“本”が、再び二人をつなぐ。

静かだけど、強い物語だった。

特に印象に残ったのは、彩子の大学時代のエピソード。

特別な話ではなく、
現実でも起こりうるような出来事だからこそ、読んでいてつらかった。

目を背けたくなるようなことにも、
最後には向き合おうとする姿が印象的だった。

一方で、ダイアナの生き方もよかった。

能力があるからと進学を勧められても流されず、
自分の気持ちに正直に、
子どもの頃からの夢を一つずつ叶えていく。

その姿は、とてもまっすぐだった。

ダイアナのお母さんが、
娘を金髪にしていた理由にも驚かされた。

女性として生きる中でのハンデや理不尽さ。
同じ思いをさせないために考えた、母なりの選択だったのだと思う。

この本を読んで感じたこと。

自分を守るためには、
自分で考えて行動するしかないということ。

もちろん、誰かの力を借りることも大切だけれど、
最終的に動くのは自分自身。

弱いままでいることは悪くないけれど、
ただ待っているだけでは、何も変わらない。

自分を助けるために、
自分で考える力が必要なんだと思った。

自信がなくてもいい。
小さくてもいいから、
自分で考えて、行動してみる。

やらない後悔より、やった後悔。
その経験が、きっと自分の糧になる。